人と街とモノをツナゲル つながる図鑑

ひとの想い

約2万人の学生をつなぐ、ピンクの新スポット@エマックス・クルメ medotラボ1.0

質問です。
今、この地域社会にどんなつながりが必要なのでしょうか?
本来、人と人のつながりにどんな可能性があるのでしょうか?

 2018114日、西鉄久留米駅 エマックス・クルメ2階の味のタウンに学生を対象とした交流スペースメドットラボ1.0”がオープンしました。「学生のやりたい!に寄り添う交流スペース」。2018331日までの期間限定。大学生と院生が主体となって運営する、学生のためのサードプレイスです。久留米の高校生は約8300人、大学生は約8700人、西鉄久留米駅から市外の高校や大学に通う学生や、専門学校に通う学生を含めるとざっと2万人以上の人可能性をつないでいく役目があるとも言えます。

【サードプレイス】第1の場所(ファーストプレイス)が「家」。第2の場所(セカンドプレイス)が「職場or学校」。第3の場所(サードプレイス)はその中間地点、家や職場の間の心地のよい第3の居場所の意味。例として、カフェやクラブ、公園や広場など。

今回のつながる図鑑は、4つの視点からお伝えします。

①参加する学生。
②メドットラボを運営する学生。
③それを温かく見守り伴走していく行政。
④学生をサポートする大学の先生。

ちょっと長い内容ですが、読むと『あぁメドットラボに寄ってみよう。』知り合いの学生さんに伝えたいと思うかもしれません。

2018114日オープニングイベントの集合写真。日曜日・水曜日は定休日。臨時休業あり。利用時間は15時から2030分まで。期間は2018331日まで。学生のつながりの可能性を応援するピンクの場所。


入り口のピンクの壁には、オープン翌日115日の読売新聞の朝刊に掲載された切り抜き記事。エマックス・クルメの方々が、『学生の居場所づくり』の想いに賛同して、元々クレープ屋さんだった22平方メートルの場所を提供してくれています。


久留米大学1年生の山川悠来さん。関わる大人達も子どもに宿題を教えたり。新しいつながりを生み出して行く場所。

新しい出逢いがある場所。出逢う人がメドットラボ1.0”。
久留米大学一年/山川悠来(やまかわゆら)さん

 

メドットラボに関わる悠来さんの自己紹介をお願いします

 久留米大学文学部心理学科1年生の山川悠来(やまかわゆら)です。2017年後期の大学の授業、筑後体験演習で、久留米の中心市街地で働く様々な楽しそうな社会人たちに会って、「学生のうちから、関わっていけたらな」と思いました。

悠来さんは個人的にメドットラボがどんな場所になっていくといいでしょう

 このような機会がなかったら絶対に関わることがなかった人と関われる場所になればいいと思います。学校と家を往復するだけの日々に、ひとつの刺激になったらと思います。

●3月末まで期間限定のメドットラボから考える、10年後の理想の社会とは?

 学生も社会人もいろんな世代や立場を超えて、人が言ったいいことが一つ一つ実現されていく社会になればと思います。


写真真ん中のマイクを持つ男性が久留米大学4年生の奈良田知大さん。北九州市出身。久留米に本社を持つ企業に就職が内定した。

メドットラボ1.0”は、このスペースを利用した学生たちが
自分たちの手で足で、可能性をつないでいくベンチャー(冒険的)な場所。
久留米大学四年/奈良田知大(ならたかずひろ)さん


メドットラボに関わる奈良田さんの自己紹介をお願いします

 メドットラボの運営に関わっている、久留米大学4年生の奈良田知大(ならたかずひろ)です。4年前に北九州から久留米大学に進学のために来ました。1年生の授業の筑後体験演習で、星野村のボランティアに参加したことをから、久留米大学災害復興ボランティア「ゆめくる」に入りました。「ゆめくる」で出逢った元代表の先輩に連れられ、久留米市の協働推進課の協働CASEプロジェクトに参加。3年生で「ゆめくる」の代表を1年間勤めさせていただきました。それが街と関わっていくきっかけでした。
 思えば、その協働CASEプロジェクトとの出会いが今の自分の取り巻く環境を生みだしたと思っています。僕は協働の事業の中でたくさんの人たちに出会うことが出来ました。その会議に行けば誰かと出会えると当時の僕は思っていたのかもしれません。学生だけでなく、久留米の面白い大人に触れ、時には街中で相談したりすることで、今見ている景色よりももっと広大な景色を見ることができました。結果、大学生のこの4年間で久留米が、僕の新しい故郷として好きになりました。

奈良田さんは個人的にメドットラボがどんな場所になっていくといいでしょう

 メドットとは、久留米市の新産業創出支援課のアントレプレナーシップ育成事業の中で生まれた学生を主軸とした団体です。事業の中で『学生のやりたいことは、とりあえずカタチにする』。『知っていること』を『できる』に変えていく。その実現のために、大人へのプレゼンや伝え方など必要なことを具体的に実践的に学んでいくものです。その中でメドットラボ1.0は、大学院生である相田(そうだ)さんの『街中に学生たちの居場所を作りたい』という想いから、エマックス・クルメさんのご厚意もあって西鉄久留米駅に期間限定で実現しました。
 メドットラボ1.0は、このスペースを利用した学生たちが、自ら新しい価値観やコミュニティーをつなぎ、芽吹かせる場所になってほしいと思います。いい出会いは新しく面白い広大な世界に連れていってくれます。今回のラボで新しいつながりを生み、僕みたいに街が好きなる機会が生まれる場所になればいいなと思います。1.0ですから期間が終わっても変化しながら進化します。そのための鍵となる重要なチャレンジを、この期間この場所で一緒に作り上げれたらと思います。

●3月末まで期間限定のメドットラボから考える、10年後の理想の社会とは?

 中学生からでも起業してみたいと思える社会や文化です!街中にたくさんの多様なラボがあってこうすれば面白い、ああすれば面白いが沢山溢れて、大人たちも一緒に、実現させていく社会になればいいと思います。こんなベンチャーな場所が久留米の街中でドンドン巻き起こって、様々な自分たちのほしい未来を実現化していく。こんな文化が日本中、世界中に広がっていっていると面白いですね。


学生のプレゼンを見守る林さん。特にこのプレゼン内容は、学生自ら改善改良を繰り返していた。その成長過程をよく知るからこそ、後方より満身の笑顔のエールを贈る。


司会を務める林さん。その横ではエマックス・クルメの館長宮﨑さんも温かく笑っている。学生の成長する姿は大人たちを巻き込み、笑顔でつないでいく。

人が人を呼び、人に会いに来る場所。
誰かと誰かがつながり、何かと何かがつながり、
新しい在り方で芽吹いていく場所 メドットラボ
1.0”
久留米市役所 新産業創出支援課/林歩美(はやしあゆみ)さん

 

メドットラボに関わる林さんの自己紹介をお願いします

 久留米市新産業創出支援課で創業支援を行っています林歩美(はやしあゆみ)です。起業家育成に関しては、小学生向けのプログラミング体験イベントや高校生ビジネスプランコンテストなどを行ってきました。今回初めての大学生を対象とした起業家育成事業。起業に一番近い年齢な分、ただプロジェクトを実行するだけではなく、プロジェクトに参加してくれた学生の今後の自信につながるよう、形に残るものを作りたいと思っています。学生にはこのプロジェクトを通じて、やりたいことを行動に移していける実行力、その繰り返しによる大切な起業家精神を育ててほしいと思います。

林さんは個人的にメドットラボがどんな場所になっていくといいでしょう

 メドットラボは、「まちなかにコミュニティスペースを作りたい」というメンバーの発案から始まりました。まさに形になったものの一つです。発案者である大学院生の相田(そうだ)くんは、メドットラボを通じて色々なことが芽吹いてほしいと話します。実は私はこの「芽吹く」がお気に入りです。相田くんらしいと感じますし、「芽吹く」という言葉の柔らかさが、これから何者にでもなれる学生たちが創り出したラボにぴったりだと思います。
 芽が出て成長するには、土・光・水・肥料など様々な要素が必要です。私はラボで芽吹いたものに対し、時に水となり、時に光となり、少しでも手助けできる存在でありたいと思います。自分が芽吹かせるのではなく、プロジェクトメンバーである学生が、ラボ利用者である学生が生み出した芽、または学生×社会人で生まれた芽を育てる者になりたいと思っています。

●3月末まで期間限定のメドットラボから考える、10年後の理想の社会とは?

 メドットラボはただのコミュニティスペースではなく、学生のサードプレイスというコンセプトで運営しています。勉強、読書、おしゃべり、電車までの時間潰し。机と椅子だけではなく、ハンモックもある。ラボでは何でもできます。ラボを訪れた人たちで、新しい使い方をする、新しい空間を創ってほしいです。目的を持ってラボに来てほしいと思う大人もいるかもしれない。でも、私は、ラボに来ることそのものが目的になってほしいと思っています。メドットラボを通じて、コミュニティスペースの新しい在り方が見えてくるのではないでしょうか。
 ラボは人が人を呼ぶ場所になってほしい。そのためには、ラボスタッフであるプロジェクトメンバーにファンを作ってほしい。そのファンにもファンがいる。好きな人に会いに来る。人がいるところには人が集まる。私はそう思っています。そうやって誰かと誰かがつながり、何かと何かがつながり、芽吹きます。


学生と一緒に、窓のシール剥がしをする岩本先生。この場所は元はクレープ屋さんだった。こうやって様々な人のDIYや協力があって、この空間は生まれています。

「メドットラボ」の実験がその第一歩となれば素晴らしい!
久留米大学経済学部 准教授/岩本洋一(いわもとよういち)さん


メドットラボに関わる岩本先生の自己紹介をお願いします

久留米大学経済学部准教授の岩本洋一(いわもとよういち)です。「メドットラボ」は久留米市の「アントレプレナーシップ(起業家精神)育成事業」の一貫として行われるプロジェクトで、私は久留米大学の経済学部の先生として学生と地域社会をエンゲージしていく役割もあって関わっています。西鉄久留米駅の駅ビルに期間限定で生まれた「メドットラボ」は学生たちの居場所(サードプレイス)。「ラボ」が、久留米の街で何か新しいことに挑戦しようとする学生達のよい意味でのたまり場になることを期待しています。

岩本先生は個人的にメドットラボがどんな場所になっていくといいでしょう

 サークルの部室や友人宅、あるいはネット上にも学生達のコミュニティやたまり場はあると思います。そこでのつながりは同じ趣味や価値観を持った気の合う仲間同士の安定した交友関係にとどまるかもしれません。そこから一歩踏み出して、新しい世界と出会い、多種多様な考え方や価値観を持った学生や社会人と交流し、不安定な場所でエキサイティングな刺激を受け、そして与えて、目的も含めてやんちゃに創造していってほしいと思います。

●3月末まで期間限定のメドットラボから考える、10年後の理想の社会とは?

 自ら限界を設定しない可能性に満ちた学生たちと、それを歓迎する大人達での新しい概念でのたまり場が今後も街中に、地域社会にこそ、どんどん生まれたら面白いと思います。学生も社会人も大学も、お互いに刺激を与え合うことで新しいアイディアやコラボレーションも生まれてくる。それをみんなで活かし合う社会が実現するのかもしれませんね。


さて4人の人の視点から語られた学生たちの新しい交流起点メドットラボ。そして、この場所から見据える未来の形。
いかがだったでしょうか?

 

今の久留米の、新しい可能性をみることができる場所。メドットラボ1.0

さてメドットとは、久留米(クルメ)のメ。ドットはスーパードット(既存の手法や考え方が通用しない中で軽やかにクリエイティブを発揮する起点)を意味するようです。ロゴマークの金のマルは、金の卵。これからの社会の可能性を意味するのかもしれません。耳納連山があり、人の暮らす街があり、筑後川がありその上にまるで太陽のように輝くスーパードット。


文中にも度々、登場した久留米大学大学院比較文化研究科 相田拓実さん。彼はラボの未来の形を思い描き、芽吹く場所としてこのロゴを考案した。相田拓実さんは【ほとめき男子図鑑】no.026にも登場しています。こちらもチェック。

ラボのロゴには、芽吹きと、
無限の可能性を意味するインフィニティと、循環していく未来。

一緒にこの空間をつくっていきましょう!とのことでした。


編集後記。レンズの向こう側から。4代目編集長としてのごあいさつ。

 2018年の新年より、つながる図鑑の編集長を務めさせていただくF branding portの木村です。今回は久留米に起きている新しいきざしを後生に残すために切り取りたいと、つながる図鑑の第一号として取り上げてみました。これまで関わって頂いた編集長や様々な志から、このような機会をいただき感謝しております。


取材中 こんな笑顔になってしまう楽しげな光景が広がっている。 写真:田中宏政

 2018年、今やSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)はひとつの社会的基盤です。SNSは人と人のつながりや関係性を可視化・即時性を高めました。現代の人のつながりを補う情報インフラとして、暮らしを豊かにするツールとして欠かせないものとなりました。非常に便利で簡潔に感情をつなぐツールして一般化した反面、人と実際に会うといった目と目を合わせるコミュニケーションの場や人と心を通わせる時間や機会はある意味、減っているのかもしれません。
 現代に求められる交流スペースは、関わるお互いの成長を促す重要な場です。交流の質と量を増やして相互理解の場になっていく。今回は学生の交流スペースなので、学生同士の会話を増やす機会が最初のスタートになります。そこにはそれを見守る大人たちもいて、あたたかい目と応援もあり運営されています。今回の機会も様々な世代を巻き込みながらムーブメントを引き起こすことでしょう。

そこには笑いあり、涙あり、助け合いあり。

 本音も含めてよく知っている学生がいる。それが地域社会にとって非常に重要な事。そんな学生たちを待ち望む社会人との接点を増やし、一緒に行動を共にして、お互いのことをより深く理解していく資源を活かしきる地域になる。学生も社会人も、様々な立場の方々も、自分の枠組みを超えて、新しい発見や気づきを得て楽しみながらみんなで成長していく。そんな、ウキウキとした感情が生まれる場所。昔当たり前にあった場所が改めて必要なのかもしれません。

結果、マチを元気にしていくことにつながることでしょう。

写真・編集 F branding port 木村真也

メドットラボ1.0
西鉄久留米駅 エマックス・クルメ 2階 味のタウン 内
2018114日より331日までの期間限定の学生の交流スペース。
営業時間:15時~2030
定休日:水曜日 日曜日

 

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