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ひとの想い

ちっごのひとびと「野菜を育てることは子育てと同じ」ともはぐ代表 森山茜さん

野菜を育てることは子育てと同じ

「ともはぐ」代表の森山茜さんは、息子、慶久君(小 3)が 2 歳のときに発した言葉をきっかけにゼロから畑仕事をスタート。無農薬、無肥料にこだわり野菜をつくって販売、親子体験イベントや味噌づくり、料理教室なども開催しています。食を通して伝えたいこと、お母さんだからこそ大切にしていきたいことなどを聞きました。畑にも子どもにもまっすぐに向き合う姿に感動! 森山さんに会いたくなったら「ともはぐ農園」へ遊びに行ってくださいね。

(お母さん業界新聞ちっご版 編集長池田彩)

Q.なぜ野菜作りを始めたのですか?

息子が 2 歳の頃、散歩中に水の張った田んぼを見て「海」と言うので「おにぎりのお米をつくるとこ ろだよ」と伝えると、「お米、つくりたーい」と一言。それを聞き「うちの子スゴイ!」を直感、経験させてあげたいと、市民農園を借りるところからのスタート です。もともと医療事務の仕事をしていましたが、独学で畑仕事を実践していくうちに「健康」を守るのは、医療より「食べるもの」と知り、子どもたちに一次産 業を知るきっかけづくりをしたいと考えるようになり ました。1年間、三連水車の里あさくらで体験農園のイベント企画を担当させてもらったのち、本腰を入れ て勉強しようと小郡のお米農家に2 年間、研修生としてお世話になりました。現在は佐賀県基山町で土地を借り「ともはぐ農園」を運営しています。

Q.「ともはぐ」とは?

ともはぐとは「ともに育む」の意味。畑仕事を通して命や心、体を育むことをみんなで考え、「子育て=親育て」の時間と空間づくりをしています。もともと は麦畑だった 3 反の土地を更地にするところから始まりました。今は年間 20 ~ 30 種類の野菜を無農薬、無肥料でつくって販売、親子体験イベントや料理教室 も随時開催しています。枝豆栽培には7家族が参加していますが、今年は雨が多く、畑が川みたいになってしまい、申し訳ないことにうまく育ちませんでした。自然が相手ですから、思うようにいかないことも日常 茶飯事。こうした体験を通じて親子で「命の大切さ」を意識するようになってもらえたらいいなと思いま す。大人が作業している横で子どもたちは思いっきり野遊び。秘密基地づくりをしたりしていますよ。

Q.茜さんにとって畑仕事とは?

畑は大変ですが、それ以上に楽しいですね。この支柱にからまってほしいのに、全然違う方向に伸びていくなどして、自分の思い通りには育ちません。やればやるほど奥が深いし、それぞれに個性があり同じもの は一つとしてありません。すべてに手間はかかりますが、その手間が愛おしいんです。子育てと同じです。野菜はしゃべらないから余計に難しい。命を育てるためにはしっかり向き合わなければなりません。向き合うことで自然の摂理や野菜の個性、草や虫との関係を体感できる。子育ても、子どもから教えてもらうことばかりですが、畑仕事も、野菜や土、自然から教わることばかりです。

Q.子どもに一番伝えたいことは?

息子の言葉から始まった畑ですが、当人は言ったことすら覚えていないようなんです。小さい頃はいつも一緒に畑に来ていましたが、今は友だちと遊ぶことに夢中。男手が必要なときだけ手伝ってもらっています。草刈りや野菜販売はお手のもの。即戦力として活躍し てくれています。体に良いものを食べさせなければと ガチガチになっていた頃もありましたが、今はダメというだけでなく、その理由をきちんと伝えることが大 事だと思っています。たとえ添加物が入っているもの を食べても、「食選力」と「排泄力」をつけていれば 大丈夫。「食選力」とは食品を選ぶ力、「排泄力」とは出す力。和食、特に信頼できる農家さんや自分が育て た野菜、そして発酵食品を食べることが一番大事だと、息子はもちろん、たくさんの子どもとお母さんたちに伝えていきたいですね。

Q.これからの夢を教えてください

納屋を改造して、本格的に料理教室を開きたいと思っています。雨の日だけオープンする「雨の日食堂」もやってみたいですね。昔は基山の集落の中にも 魚屋や肉屋があり、「角打ちバー」のように買い物つ いでに一杯飲める近所づきあいの場があったと聞きま した。私自身、福岡市内からこの土地に来ているので、地域の人たちとつながる場が欲しいなと常々思っています。これから、そんな場所づくりを自分で仕掛けていけたらいいなと考えています。

ともはぐ代表 森山茜さん

佐賀県三養基郡基山町大字小倉 1291-1

TEL080-2759-2301

akane.k76@gmail.com

 

 

茜さんオススメレシピ 人参の蒸し煮

1.人参を千切りにする。

2.フライパンでごま油と人参をからめる程度に炒める。

3.2 の人参をフライパンの中央に寄せて塩をふる。

4.弱火にしてフライパンに蓋をして蒸すこと 5 6 分。

5.人参が柔らかくなったら味見をして、塩か醤油で調整する。

どんな野菜も蒸し煮にすると美味しいですよ。

お弁当のおかずにも最適です。

 

(この記事は「お母さん業界新聞ちっご版」2017年12月号に掲載されています。)

お母さんに還れる場 お母さん大学・お母さん業界新聞

文・写真:池田彩

 

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