人と街とモノをツナゲル つながる図鑑

ひとの想い

【リアル化女子】No.006 舞踏表現家 良香ーRYOKOー

profile
荒木良子(あらき りょうこ)
1983.4.26(34歳)
舞踏表現家 良香ーRYOKOー
信愛中〉信愛高〉福岡女学院大学 表現学科〉昭和音楽短期大学(神奈川県)

 

久留米を世界で表現する。

ダンサーとして生きる女性の情熱が、世界へと広がっていった道のり。

久留米出身。ダンサーRYOKOの久留米愛に包まれた34年間をお届けします。

学生時代

生まれも育ちも久留米。一人っ子として育った良香さんはご家族から大切に大切に育てられました。

とても恥ずかしがり屋で、発表する事がとにかく苦手。プールが無い学校に行きたい!と願うほど運動神経には自信がなかったそう。

中学から始めたバレエ。一緒に練習するレッスン生はほとんど幼少時代からバレエをしていた子達ばかり。
「落ちこぼれ」と自身で感じることも。
プロになりたい!そんな想いも持つことなく練習を続けてきました。

大学進学し、「表現学科」で学ぶ事により、自身の道が見え始める。
“表現の方法の違い”を感じるようになりココに居場所を感じれなくなっていった。

そんな時、蘇ってきた記憶。
高校時代に観た、生演奏のバレエに癒され感動したこと。

そこから1年間、ひたすらバレエのレッスンに通い尽くした。毎日、毎日やったことない技を習得するために練習の日々を送ったそう。

そして1年後、
神奈川県にある「昭和音楽短期大学」に合格。通っていた大学を辞め、更に技術を学ぶため、人生初久留米を出ることになりました。

1週間に1度は久留米に帰ってきていた入学当初。

この大学を卒業して、久留米に帰ってきてバレエの指導者になって、

素敵な人とめぐり合い、幸せな生活を築いていきたい!そう夢を持ち、歩まれました。

そんな学生時代から。
恥ずかしがり屋で久留米大好きな良香さんが世界へと羽ばたく出逢いが続々と生まれ始めました。

プロを目指す

東京には色んなダンスがありました。
バレエだけじゃない、魅力のあるダンスにどんどん引き込まれていきましたね・・!

新しいダンスの世界を知り始め、20代前半はダンスに明け暮れ、技術を習得していった。

様々な予想を超えていくクオリティあるパフォーマンスに魅了されていく。

その中で出逢った師匠。

とにかく厳しい人でした。私のダンスに指導してくれる訳でもなく、見てもくれない。

でも、その悔しい想いをしたお陰で、「師匠を抜いてやる。」そう思ったのがプロを目指そうと決めた瞬間でした。

そこから、ストリートダンスにバレエを取り入れたり、お面を付けて踊ったりと、

人と違うことをすること。

みんなに無いものを取り入れること。

「ナンバー1ではなくオンリー1になる」

そこの徹底し、独自のパフォーマンスをつくってきました。

すると、徐々にゲストとしてクラブイベントに呼んでもらえるようになったりと、道が開けていきましたね!

当時の話を具体的に聞いていると、学生時代の良香さんのお話とは別人に生まれ変わったかのような20代の根性と努力を知ることができました。

「プロを目指す」この決断は簡単なようで難しい。でも決断することにより見えてくるものがある。そんな希望を見せてくれるようなお話でした。

海外進出

25歳。震災を機に『家族とゆっくり過ごしたいな、、』と久留米へと拠点を移し、福岡や久留米でのピラティス・バレエスタジオを展開。

この4年間の日々で感じたこと。

誰かに何かを伝えること。

誰かに何かを想ってもらうこと。

そんな自分でありたい。

そう想いが溢れてきた時。

パフォーマンスにおける日本代表を決める大会の開催を知った。オーディション当日に東京には行けなかった為、動画での選考となった。

見事合格。

初海外。一人でドイツの世界大会への挑戦へと繋がった。

海外の人達に、どう日本を伝えるのか。

世界大会で見たもの、感じたもの、自分に出来ることは、、初めての感覚が良香さんを奮い立たせました。

そこから2年連続での日本代表の切符を手にし、世界大会へと。

そこからのご縁で、フランスジャパンエキスポへの参加。大使館でのパフォーマンス。

良香さんの象徴ともなっている“金髪”も、デザイナーさんからの『人間らしさを無くす』というアドバイスにて創りあげられてきました。

良香さんは、『金髪にするのは、必ず久留米で!』と決められているそうで、今でも帰省する度に久留米で輝かしい金髪にリニューアルされています!笑

久留米愛

現在は、東京と久留米と奈良の3拠点に置き、活躍されています。今年、ミスユニバースの奈良県代表を育てる為のレッスン講師として抜擢されました。

勢いを増して輝き続ける良香さん。

このミスユニバースも、海外での専属ダンサーとして存在させていただけることも、全国で様々なパフォーマンスやレッスンの機会をいただけるのも、

すべて人と繋がりからいただいたご縁なんです。

今では、私が向かわせていただける場所で、いかに久留米を届けていけるか。私を通して久留米を、そして日本を知ってもらえるか!

そんな想いでパフォーマンスさせていただいています。

久留米でも、様々な場面で良香さんの出演を拝見させていただいています。久留米に育てられたという気持ちに恩返しするように、魂のある、人を魅了させる舞いを、皆様にもぜひ感じてほしいです。

2年前に行われた久留米市役所くるみホールでの久留米絣ファッションショーにて、久留米絣の衣装をプレゼントしていただいたそう。

この衣装を着て今、世界へと久留米を表現されています。

20歳まで、今のプラス15キロ体重があったという良香さん。今では考えられない程の美ボディ。

25歳の頃から続けてきた、久留米レッスン。

月に2回 月末の水曜日19:00〜 20:30〜/木曜日10:40〜。

久留米シティプラザのスタジオで開催されています。

『ダンサー』という道を選び抜くことは、決して容易いことではなかったはず。良香さんが貫き通し、努力し辿り着いた現在。

友人、家族、そして厳しかった師匠にも、『プロダンサー』として認め応援してもらえている。

私の道

夢や目標も、生活の中で見失いそうになったり、諦めてしまいそうになったりすることは、人間なら誰にでもあること。

でも、そこで貫き通したい想いがまた自分を奮い立たせる。

その繰り返しで光が見え始めていくのかもしれません。

リアル化女子no.006
企画・文:中村路子
写真・編集:國武ゆかり

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