人と街とモノをツナゲル つながる図鑑

ひとの想い

【リアル化女子】NPO法人くるめ日曜市副理事長 福山直子さん

profile
福山直子(ふくやまなおこ)
1969.5.14生
山川小→良山中→PL学園高→筑女短 国文科卒
九州SONY販売株式会社 女性初営業職入社
29歳結婚〉33歳離婚〉34歳結婚〉43歳出産
4歳男児の母

 

「私の夢は、家族と共に地域と関わり続けること」

3人目となるリアル化女子。今回はNPO法人くるめ日曜市の副理事長として活動している、久留米愛溢れる福山直子さんのリアルをお届けします。

NPO法人くるめ日曜市の会

福岡県久留米市の様々な魅力や誇りに触れる入り口のような役割を担う「くるめ日曜市」

毎月最終日曜日に開催される、くるめ日曜市は『この土地でとれるもの』『この土地で作られるもの』『この街に住む人の想いのこもったモノゴト』を集めて、明治通り沿いのアーケード下でマーケットを開催しています。

『私たちの誇れる街を100年先のこどもたちに届けたい』

そんな思いのボランティア団体。

出逢い。

10年前の出逢いが、直子さんの新しい出発に繋がりました。
くるめ日曜市の会 理事長でもあり、はなえ矯正歯科医院長の若江はなえさんとの出逢い。

「久留米で日曜市をやりたい。」
「いつか歩行者天国になって、たくさんの人が久留米を堪能してもらえる場所を作りたい。」

高知で開催されている日曜市の迫力に魅了されたはなえさんの想いに、

「応援したい」

はなえさんの情熱を肌で感じた直子さんの決断の時でした。

久留米市出身ではない はなえさんが
「久留米の人こそ久留米の本当の魅力に気付いてないような気がする。」

この言葉を聞いたときに、

当たり前と捉えてきた物事や環境がいっきに繋がり始めた。
当たり前にある山も川も果物も野菜も。久留米絣も、人も。

はなえさんとの10年の歩みは直子さんにとっての新しい出発になった。
お二人関係性一言で表すと「姉妹」。

「家族って言うより、姉妹かなぁ。」

良きパートナーがいるからこそ、自分でも見た事ない力が発揮されることってありますよね。

女性3人で始めた日曜市も、今ではたくさんの街の人と共に創る日曜市へと発展。

「私の居場所かなぁ〜」

と、この10年間の深く長い年月を物語るかのように、優しい笑顔を見せてくれました。

良くケンカもする。本音で話す。遠慮はしない。
「イイものをつくりたい」この2人の想いだけはブレないからこそ、言い合える。

はなえさんと直子さんの関係は、同じ志を共有し理解しあたためてきたからこその
姉妹ストーリーが今の日曜市へと繋がっていました。

そんな直子さん。日曜市の推進と共に、チャレンジし続けていた事がありました。

10年間の不妊治療

43歳で初めての出産となった直子さん。
10年に渡る不妊治療の末、待望の男の子を授かりました。

この年月の葛藤。

検査をしても「原因」が見当たらない。
一緒に頑張ってくれる夫にも申し訳ない、、そんな気持ちが溢れる日々。

「誰かさ~。あなたの子どもを産んでくれる女性おらんかな~。」
本気でそんな言葉が口から出てしまったこともある。

 

その言葉を優しく笑い飛ばして「必ず出来るよ。」そう言い続けてくれた夫・剛さん。

1回目の体外受精への挑戦。妊娠反応が出て、天にも登る気持ちで、男の子か女の子かもわからないのに名前を決め始めた。
しかし1週間後には成長がとまっていた…。

 

その後、3ヶ月もの間、引きこもることでしか辛さを抑えることが出来なかった。
きっと、家族にも苦しみを与えていた。腫れ物に触るように過ごしてくれていたんだろう。
辛い日々の中、2回目にチャレンジするもやはり妊娠には至らなかった。

もう怖くて怖くて5年間赤ちゃんのことは考えられず治療から離れた。

しかし42歳のある日。
不妊治療を始めた頃「44歳までは責任を持ちます」と言われたことを思い出す。
年齢的にもう最後のチャンス。

これが最後。
これで出来なかったら、年齢的にも精神的にも、金銭的にも、もう諦めなくては…。

そして決断した3回目の体外受精。
妊娠反応が出た。
しかし安心はできない。1回目の記憶が蘇る。
そして1週間後の検査を迎えました。

待合室で夫が私の手を握ってくれたけど驚いて私の顔を覗き込みました。
「何でこんなに冷たくなってるの!」
死刑台にあがるような気持ちだった私の手は氷のように冷たくなっていました。
その手を夫は「大丈夫。大丈夫」そう念仏のように唱えながら笑顔でさすってくれました。

 

 

大丈夫。動いてますよ。

先生からの言葉に、嬉しさで震えが止まらなかった。
その場で泣き崩れていました。

約10年間。辛いことがたくさんあった。
周囲から「赤ちゃんまだね?」何度言われただろう。何度引きつった笑顔で「まだです」と答えただろう。

親友から、3人目を妊娠の報告を受けた時、ちょうど2回目の不妊治療に失敗した後だった。
「おめでとう」が言えない自分がそこにいた。

大切な親友が大切な命を授かった瞬間におめでとうを言えない心理状態に自分の病みを感じたこともあった。

女性としての母性本能を向けることの出来ない自分の体を恨んだこともあった。

しかし諦めなかった。
夫が支えてくれ、そばにいてくれたから諦めなかった。
そして43歳で晴れて直子さんは母となりました。

今年5歳になる息子・結太くん。
毎月、日曜市には開催後にお掃除を一緒に行います。

勉強できんでいいけん、
挨拶だけは出来る人になってほしい。
たくさんの人と関わって、繋がって、そのご縁をしっかり太く結んで感謝して生きてほしい。
この言葉の通り家族や地域からの愛情たっぷり受けて育っている結太くん。

お父さん、お母さん。
じいちゃん、ばあちゃん。結太くんの傍にいる全ての人が、
あなたに会うまでに感じ貫いてきたこの心を、
もうすでに受け継ぎ、理解しているかのように、
一瞬で周囲を幸せにしてしまう溢れんばかりの笑顔を持つ男の子に育っています。

久留米と出逢う

2020年の東京オリンピック。この年の8月で日曜市は第100回目を迎えます。
その時には100件テントが並び、街中が日曜市になるように!と抱える夢。

この日曜市。皆さん行かれたことはありますか?
久留米、筑後の温かなイイものが並んでいます。
でも、ただ並んでいるわけではないんです。

そこに、生産者がいる。伝えたい想いがある。生産者同士、お客様と生産者の繋がりができる。そこに人が集まり、空気を変える。笑顔が溢れる。なぜか、素直になれる。

無理はしない。知らなかった久留米魅力を肌で感じれる場所。

明治通り沿いにシンプルに並ぶお店がつくっているものは
地域活性という言葉ではなく、ここは地域家族をつくっているんです。

日頃足が動かなくて一歩も外に出ないおばあちゃんもこの日だけは様子を見にきてくれる。
自閉症の子が、気持ち伝えながら自分の絵を教えてくれる。
震災支援で出会った学生が毎月お手伝いに来てくれる。

主催者が描き続けた「日曜市」
大きく手を上げて深呼吸したくなるような久留米。

最高の時間です。

Q.直子さんの人を包み込むエネルギーはどこからやってくるのでしょうか?

元々は、人見知りだった。色んな経験をさせてもらっことが、人の痛みや苦しみを感じさせてもらえてるかもしれない。

応援すること。

久留米には、たくさん頑張ってる女性がいる。
まちづくりにも、子育てにも、仕事にも、一生懸命頑張っている人達がたくさん。

その人達を応援したくなる。

人が好きなんよね!

いつもいつも、変わらない笑顔で接してくれる直子さん。
自分の為ではなく、誰かの為に自分がいる
そんな言葉が天から声が聞こえてくるような人でした。

くるめ日曜市

毎月最終日曜日 10:00〜15:00

場所 明治通り沿いアーケード

サポートスタッフ/出店者募集

https://www.facebook.com/kurume.sunday.mkt/

取材を終えて

こんな風に言うのは適しているのか分かりませんが

誰かの為に生まれてきた人なのかもしれない。

直子さんに取材をさせていただき、そう思いました。

人への感謝心が言葉の端々に表れていて、自分の歩んできた苦悩も誰かの為に話してくれた。家族への愛も、日曜市の皆さんの愛も、久留米への愛も、全て「誰かの為に」。

どれだけの苦しみが訪れても、この方なら諦めず必ず乗り越える。そしてまた、その愛で誰かの為にそのパワーを使っていく。

同じ女性として生きる私達が、直子さんに出逢い、このパワーを与えてもらえることを誇りに思いました。

皆さん、出逢ってください。直子さんに。
「私として生まれてきて良かった」ってそう思えます。

 

リアル化女子

今回で3人目となるリアル化女子。取材中には毎回泣いてしまいます。

「リアル化」と一言で言っても、夢を叶える事だけを伝えたいのではなく、そこまでの道のりから見えてくる歩き方を届けたい。魅力があり、核心を突くリアルを持つ女性は、その歩き方にパワーを感じる。

起業していくら稼いでいるのか。どれだけメディアにでているのか。

そんな結果を見たいのではなく

どんな捉え方をしてきたのか。どんな価値観を持っているのか。

きっと、人を魅了させる女性は自分で掴み取った信念を持っています。

自分らしいリアル化への挑戦は続く・・・

文・企画:中村 路子
写真・編集:國武 ゆかり

 

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