人と街とモノをツナゲル つながる図鑑

ひとの想い

【おっちゃんどん!】筑後川の素敵なおっちゃん。駄田井正先生

祝。
18回日本水大賞 大賞【グランプリ
受賞
おめでとうございます。

18回目の大賞【グランプリ】を受賞した活動名称は
恵みに感謝し緩やかな連携で豊かな流域を 筑後川流域連携推進事業
この受賞のNPO法人「筑後川流域連携倶楽部」の代表者は駄田井 正(だたい ただし)先生。

駄田井先生の筑後川流域連携倶楽部の発足は、平成10年(1998年)10月今年で18年目を迎えます。そして第18回水大賞受賞。これもなにかのご縁かもしれません。

さて、駄田井先生が主人公の記事「おっちゃんどん」始まります。


おっちゃんどんとは、自分の親ほど(20~30歳くらい)年の離れた、このまちの『友達』。

人生の先輩であり、心強い先生達でもある。筑後にはなんとも面白い、おちゃんどんが溢れている。

おっちゃんどんの見ている先の景色は、ちょっと、あったかくてやさしい。

それは、様々な経験や失敗を乗り越えて来たからこそ滲み出る強さであり、弱さも知った上での人生の深みや、人の可笑しさであり、様々な人々と出会って来たからこそ学べる本当の厳しさや、愛とか、やさしさの上に描かれている。

時々、理解できない事や、厳しいとこや説教に聞こえたり、なんだ~!と、なんか面倒であわなかったりもある。それは、知識や経験の差や、過ごしてきた時代の違いや、生き方や、考えの違いもあるんだと思う。

だけど、そんな事を乗り越えると見えてくる世界がある。

『なんて魅力的なんだ』と。

そんな違いもを全部ひっくるめて当たり前の醍醐味として、面白みとしておっちゃんどんと一緒に過ごせると考えると、こんなに素敵な事はない。

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今回のおっちゃんどんは通称、駄田井先生。

駄田井 正さん(だたい ただし)70歳。

1944年大阪堺生まれ、26歳の頃に久留米大学にやってきて、現在久留米で44年。私が生まれる前から久留米人。久留米大学の経済学部文化経済学科を退官され、現在、「NPO法人筑後川流域連携倶楽部 NPO法人九州流域連携会議」の理事長を勤める。
でも実は、久留米大学の軽トラを乗りまわす「ひょうげたちくご川おやじ。」

駄田井先生は文化経済学の学者であり、座学でこれからの経済や幸福の仕組みなどの話を聞くと世の中やこの筑後の事が身近になって、もっともっと社会が面白くなる。

駄田井先生には、久留米の六ツ門の「かっぱ洞」で会える。たぶん今日もご機嫌で相撲を見ながら飲んでいる。酔っていたら、ちょっと関西弁になっている。

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さて、駄田井先生と始めて会ったのは昨年の2014年5月7日、竹イカダレース用の試走の日。八女の放置竹林の竹切りに向かうレンタカーの中で会った。ガタゴトと軽トラのエンジン音と積んだ竹の音の中『筑後川をやね~ブランド化しようと思うとる』。と。目をランランと輝かせて夢を語る、ヘンテコリンなおっちゃんだった。
以降、ちくご川のイベントなどを通じて約一年の付き合いだが、最近その時の会話の意味がよくわかって来た。

いつも駄田井先生をみて思う事。

誰よりも早く現場に来て準備を始めていて、誰よりも汗をかいて、誰よりも蚊にささてれいて、誰よりも日焼けしてしていて、誰よりも重労働を楽しんでいて、誰よりも笑っている。イベントが終わった後の片付けを誰もいなくなっても文句一つ言わず、最後までやっている、そして笑いながらもう歳やからね~と楽しそうに飲んでいる。そんな背中で語る、泥臭い姿がたまらなくカッコイイおっちゃんやねと思う。

そんな積み重ねが、夢を夢で終わらせないおっちゃんの原動力になっている。

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2014年9月7日朝倉の竹林での竹切り。切り出した竹は竹イカダレースで使用する。人の入らなくなった放置された竹林では竹の根が浅く絡み合い、大雨の際に土砂崩れや河川の氾濫の可能性つながる原因のひとつとなる。

竹が密集する傾斜面での竹の切り出しは重労働。だからこそ、『竹』と面白く付き合うキッカケや竹を面白く使い倒すアイデアが必要なんだろう。大変な重労働だからこそ生まれる笑いがある。

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竹の切り出しでは枯れた笹の枝を落とし、竹イカダで使用する6mの竹を準備する。枯れた笹や枝は一カ所に集められる。その笹の山に寝っ転がる駄田井先生。『竹のベッドもまたええもんやでぇ~』。

同じように寝っ転がってみると天然のふかふかベッドで心地いい。整理された竹林からみる空は高く心地いい。山林に光が差した事がわかる。

竹の成長は早く根気よく手を入れないとすぐにまた元通りの荒れた竹林にかわる。おっちゃんどんと大自然の戦いは終わらない。

o052014年9月14日。第2回竹イカダ横断レースの大会委員長を務める駄田井先生。

おっちゃんどんは楽しいを思いっきりカタチにする。そして子どもにも負けない、いい顔をする。大変だった準備や苦労を笑い話にしてその日の思い出を最高のつまみにうまい酒を飲んでいる。こんな楽しい事でおちゃんどんはどんどん若くなっていく!

このまちのおっちゃんどんは輝いていて心底ステキだと思う。

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2015年5月16日筑後川ー竹筏・夢・プロジェクト主催の第3回竹イカダ縦断レース。
くるめウスから水天宮までの川下りが予定されていたが、今年は当日の強風と前日までの雨でちくご川が増水し、水位が上がり小森野床固めの舟通しの通行許可が出ずに断念。

自然を相手にしたイベントは時にはそれを受け入れて、出来ない時は出来ない時なりの「だったらこう遊ぶ」の精神でちくご川横断体験会へと考え方を変えおっちゃんどんは楽しむ。

1本1本はとても重い竹。幅2.5mm×18mの巨大竹イカダを参加者みんなで組む。それを約60本を組み合わせ一艘の竹イカダを組み上げた。

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エジプトのピラミッドの巨大な石を運ぶように竹を下に引いて、せーので岸まで転がす。びくともしない重いイカダが川に向かって動いていく。

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川の流れと強風で、巨体な竹イカダは全員の力をあわせてもコントロールが難しい。ちくご川で遊ぶことは、自然と触れ合う事。人の力ではどうにもならない自然のパワーを知って、人の力の小ささに、だんだん可笑しくなってくる。

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参加した大人達もまた子ども以上のいい顔でオールを漕ぐ。筑後川にはいろんな浮遊するゴミも浮いているがこの日は3cmくらいの子亀がプカプカと泳いでいた。

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駄田井先生になぜ竹イカダレースを続けるのかを聞いてみた。

『1つめは、このちくご川のシアワセを知ってもらうこと』

ちくご川の恩恵は、この地域のお宝。豊かな水の宝はこの地域全体を潤し、農産物を育てる。筑後川の魅力を伝えるとともに、地域や川への関心を高めて、流域の未来の環境について考えるキッカケとなればいい。

みんなで考えたらこんなに楽しいことはない!要は、ちくご川を楽しみつくそう!

『2つめは、竹をオモシロく使い倒すこと』

福岡県は、竹林の面積が全国で3番目に広く、年々拡がってる。少子化や林業に関わる人の高齢化や長期的な減少もあり、竹の繁殖力の高さもあり、次第に管理することが難しい現状がある。今後、参加者と一緒に竹の伐採から関わってもらい

未来の、山と水の環境保全のつながりを考えるキッカケとなればいい。要は、竹を使い倒すならオモロク!

ね。オモロイと思うやろ。

駄田井先生は今日も素敵なアイデアを語り酒を飲みながら笑っている。苦労も大変さもシアワセのスパイス。仲間とのうまい酒や食事につながっている。

今年の第3回イカダレースではその場で作った竹炭を使ってのバーベキューが催された。今後は、竹と筑後の日本酒の魅力を組み合わせる「かっぽ酒」や『竹害』×『獣害』をオモロク考えるイノシシ鍋などを考えているとの事。きっと今後も面白いアイデアをドンドン試されていくのだろう。

いろんな社会的地域問題を楽しく遊び倒すキッカケや未来につながる地域社会の仕組み作りを経済学の学者の視点でカタチにしていくこと考えている。

駄田井先生の描く未来はちょっと先をいっている。会うほどにその興味に興味が増してくる。

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人の信頼と信頼で、まわる地域の通貨『カッパマネー』

また竹イカダレースのイベントでは飲食やボランティアのお礼にも地域通貨の『カッパマネー』が使われる。カッパマネーは人の信頼を軸に発行されてい地域通貨。

筑後で使える加盟店も多い。おっちゃんどんのカッパマネーはその後の(飲み会)にたいがい消える。ちょっとしただれかの為のシアワセでつなぐ地域通貨。貰っても使っても嬉しい。

実はカッパマネーは駄田井先生が考案された。経済学の学者だから出来る事、おっちゃんどんの描く未来は誰かへのやさしさで組み上げられていると思う。

話をしていると駄田井先生に電話がかかってきた。

『今日は竹イカダレースの反省会をやってるもうすぐ帰る♪』

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愛妻家だ!

駄田井先生のアイデア=(誰かのための)愛デハ?・・・。
これからの地域をあったかくしていくひとつの可能性を握るおちゃんどん。だから、おっちゃんどんに惹かれるのだろう。だから、どんどん好きになっていくのだろう。年の離れた友人をもつと人は幸福になっていくと言う。

駄田井先生は筑後弁で“ようら”な人。「ようら」=適当( いい加減な感じ )

その良い意味での堅苦しさのない適当さが人と人のラフなつながりの空気感を生んで、いい距離感の笑顔の空間に変わっていく。

ある意味この地域の大がっぱだと思う。

文・写真 木村真也

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